ボロボロになりながら頑張った【ビザを受け取ったよ!】
こんにちは、はにゃです。
4日にスペイン大使館へ。2度目の出頭。ビザの受け取りです。
出発まで20日ほどになりました。それまでの間に日本からの入国制限がかかる気がものすごくしてるんですが、そうと決めつけてなにもしないわけにはいかないので、準備をすすめていきます。
で、ビザの受け取りです。
火の車みたいな旅(?)でした。
1.宿は空港、明けてバス移動
成田空港に夕方到着、そのまま空港内で夜を過ごしました。理由なんて言わずもがな、貧乏旅だからです!周りにも夜を過ごす人たちはたくさんいたので、それらに混じって宿泊(……)。
▲ 本格派(!!笑)の人の前で安心して寝た
明けて6時、成田から東京駅までスパーッと行ってくれる高速バスが1,000円で出てると予習していたので、始発に合わせてバス停へ。
けれど元来チキンハートの私は、絶対失敗できないというのも手伝って、不安で不安で何度もバス会社の兄ちゃんに「これ東京駅まで行くんですよね?ね?乗ってれば着くんですよね?!?」と確認。きっと相当ウザかったと思われます。ごめん兄ちゃん
高速バスで2時間くらい。いきなり「ハイ着いたここやでアバヨ」と放り出され。
早速迷子の私、その瞬間旅の恥なんかかき捨てるの図。
「に……ッ、にほんばしえきはどこですか!!」
「ぎんざせんはどれですか!!」
「しぶやいきにのりたいです!」
「ためいけさんのうえきにおりるにはどれにのればよいですか!」
東京は冷たい雨がシトシトしていましたが、息が上がって汗びっしょりでした。
コレが噂の……の満員電車ぎゅうぎゅうを食らい、つぶされそうになりながらなんとか目的の駅へ。そこから歩いてスペイン大使館へ、9時に到着しました。
2.ビザ受け取れない
開館は9時半から。良かった、ちょうどいい時間に着いたではないかと上がった息を整えていたら、警備員さんが出てきました。
警「おはようございます、今日は何の用でしたか?」
はにゃ「お……(ゼェゼェ)おはよぉございます……(フゥフゥ)………び……、ビザ、の、受け取りです」
警「そうでしたか。あの、実は今日からですね、開館10時半からになったんですよ」
はにゃ「…………ヴェッ…………ッ、……!??!?」
警「コロナウィルスの感染予防に、職員が満員電車に乗らないように1時間遅くしたんですよねぇすみませんねぇ。ホームページにも載せてないことなんで、ご存じなくて当然なんですけど、まあだからそういうわけで1時間後に改めてもらえますか」
…………
…………
……いま、たったいま、わけの分からないこの地の、わけの分からないクモの巣のような地下鉄を、人に聞きながら必死になって乗って、歩いて、坂を上って、やっとの思いで辿り着いたここで、この仕打ちって、この仕打ちって。
「……どおぉ、しよおぉぉぉ~~~ぅ!!!」
なにかがプツンと切れて、その場で泣きだした私は悪くないたぶんきっと。
はにゃ「ひっ……ひこぉきが……ひこぉきがあるんですわたし……(泣)!!」
警「えっ……今日?」
はにゃ「きょぉです、いまからぁ……!!(泣)」
警「ビザ受け取って、引き返す?」
はにゃ「あぃ……!(泣)」
警「空港は羽田?」
はにゃ「なりたですぅ……!(泣)」
警「うわ……出発は何時?」
はにゃ「いちじ(泣)」
警「うわ」
警備員さんここでしばし考える。
いきなり勤務体制変えたらこういうケースも絶対起こり得るはずでしょ、ねえ。しかもホームページにも載せてないときた、明らかに非があるのは大使館でしょ、ねえ。
警「分かりました、出勤してきた職員に事情を話して、特別に取り扱ってもらえるよう掛け合ってみましょう」
はにゃ「おおおぉねがぃじますぅぅう(泣)」
このチャンスを逃したら絶対だめだと思いました。これで「やっぱダメだったわ」とか言われたらもっと泣いてやる。面倒な奴と思われてもいい。
大使館の門の前で動きもせず突っ立ち続けること30分ほど。その間にも、やはり知らずに9時半を目指して来た人たちを、警備員さんは容赦なく追い返し。でも私は動かないぞ絶対。
▲ やだ……ぜったいやだ……!!
3.ビザ受け取れた!!
届いたのは祈りかそれとも執念か。特別扱いとして、私だけ受け付けてもらえることになりました。や……やった……!!
受け取り自体は5分もかからず。拍子抜けするほどあっさりと、私の手にはビザが握られていたのでした。
▲ 感慨深い。
4.帰りもたいへん
ありがとうございました!ありがとうございました!!!を繰り返しながら、今来た道を引き返し始めます。まだ記憶の新しいうちに同じ道を辿ることはできる、いいぞ、バスを降りたところまでは道を尋ねなくても行けるぞ。
現実はどこまでも甘くない。高速バスの乗りばと降りばは同じバス停ではないので、先ほど降りたバス停に戻れても意味ないのです。のりばはどこ。東京駅のバスセンター付近に各バス会社があって……ええとのりば、なんか山ほどあるんですけど、どれg(ブツッ)
…………
…………ッ、
あああぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!
スマホがブラックアウト。
地図アプリを見たりすると、ガンガン減りますよね……だからあまり見ないようにして、人に聞くようにしてたんですが、それでもちょこちょこ見ていたのでとうとうホトケさんに。
こうなったらもう武器は自分の口だけです、それはもう聞きまくりました。
「とうきょうえきにいきたいです!」
「とうきょうえき、このほうこうであってますか!」
「ここまっすぐいったらとうきょうえきにつきますか!」
飛行機の時間を絶対に逃してはいけない。高速バスの時間も加味すると、少しの猶予も許されない。道を間違ってタイムロスとか大罪だから私。200mおきくらいに通行人を捕まえて、確認しながら競歩のごとく足を運びました。
5.帰りもたいへん2
見えたぞ東京駅!いまなんじだ、ばすせんたーどこだ、ちょっとそこの駅員さn「エクスキューズミー」
…………
…………
……なんですって。
声が聞こえたほうを見るとそこには(たぶん)インド人。赤ちゃん連れの夫婦。
私に言ったかそのエクスキューズミー?私に言ったな??
実は私は、高確率でものを尋ねられるという、特に人生において何の役にも立たない特技を持っています。スーパーでも道でも駐車場でも書店でもコンビニでも。道が知りたい、商品の場所が知りたい、操作を教えて欲しい、この黒酢って原料は何ですか、この惣菜は明後日までもちますかのう?(知らんがな)
そんな……そんな特技をいま!いま発揮しなくてもいいと思うのだって私めっちゃ急いでるの飛行機がかかってるのでも!でも私もたった今まで人に道を尋ねて教えてもらってここまで来たのそれはすごく助かったわけでその気持ちは見知らぬ土地で涙が出るほど嬉しいものなわけですよここでこの夫婦を無視したら絶対後悔する絶対夢見が悪い絶対私に憑いてるオバケが許してくれない絶対ここはこの人を助けるべき!!!(0.02秒)
はにゃ「何か役に立てますか」
印さん「ありがとう、川崎行きのローカル電車の乗り方が分からないのだ」
印さん「そう、川崎に行きたい」
はにゃ「おーけー、ちょっと待ってね、私についてきて」
フォローミーって何だ私バカ!!私だって分からんぞ!!(自分殴りたい)
とにかく駅員を捕まえなければ。必死になって辺りを見回し、少し離れたところを歩いている駅員に向かってダッシュ。
あの!こちらのご夫婦が!川崎行きの各駅停車に乗りたいようなんですが!私もヨソモンなので分からないんですお願いしても良いですか!!あとついでにバスセンターどこですか!!
6.バス……ばす―――ッ!!!
ロスタイム数分。これが仇になりませんように、間に合いますように。今の善行を見ててくれてもいいじゃないかみさま、ねえ?
走り込んだバスセンターで受け付けのお姉さんに「成田空港にスパッと行ける1000円のちけっとください」と子どもみたいな聞き方をした私にお姉さんは笑って券売機に導いてくれ、さっさと操作してチケットを出してくれました。「7番のりばですよ」。
ななばん!ななば……目の前でバスが動き出す。「あああ待……ッ、乗せ、乗せてえぇぇ!」大声上げてバスと並走しようとする私、急いで自殺者を止めるバス会社のおっちゃん。「安心しろ、1分後に次のが来る」。膝から崩れ落ちそうでした(倒)
バスが走り出してからも不安で不安でたまりませんでした。
飛行機に間に合うかな、渡すものを忘れてたとかで大使館から「戻って来い」とか連絡来ないかな(←充電切れてるので来るわけないことに気づかない)、スマホ充電15分でもいいからできるところあるかな、そもそもそんな時間あるかな(←スマホに搭乗チェックインのバーコードがあるのでスマホ生き返らないと困る)。
7.飛行機のれた
成田に戻り時間を確認すると30分だけ猶予があり、その間に充電させてもらいました。
その後搭乗手続き、ゲートくぐるやつを経て、搭乗まで20分ほど。そこで初めて何も食べていないことに気づき、リュックを探っておやつを食べ、水分補給をしたのでした。思っていたよりも喉は乾いていたらしく、かなりの量の水を一気に身体に送り込みました(笑)
いまここにいる(無事帰ってきている)のがたいへん不思議ですが、おかげさまでビザは受け取れたのでした。